2014年1月21日火曜日

和訳:ジャングル入門上級編:大事故を防止する、あるいは事故をリカバリーする


ジャングル入門上級編:大事故を防止する、あるいは事故をリカバリーする


ジャングラーとして、自分に彼らを助けるチャンスができる前にレーンの味方が死んでしまうことほど、ストレスが溜まることはない。何もできなかったかのように感じてしまうからだ──でも、そういった場合が常であるわけではない。



予測の技術


前の記事でストレスに感じると言ったように、マッチアップの理解度はジャングルの成功度に関わってくる。味方レーナーがジャングラーに求めるものを理解していなければ(さらにもっと重要なのは、彼らがそれをいつ必要とするかだ)、助けが必要とされた時、どのように手を貸せばいいのだろうか? しかし、自分がそのマッチアップがどのようになるかを理解していれば、正しい時、正しい場所に身を置くことができる。一部のチャンピオンは(Fiora、Riven、Tryndamereがまず最初に思い浮かぶ──もう少しいるだろう)、First Bloodを獲得するために、とてつもない時間が必要なように思える。たとえ、自分がこういったチャンピオンをプレイしないとしても、試合でどちらかのチームに彼らがいれば、Lv1時にキル(もしくはキルに近い事態)がおそらく起こるであろうことが、予想できる。誰が誰のプレイの結果死ぬのかはわからないが、開始5分以内に試合に負けないために、自分はそこにいるはずだ。敗北ではなく勝利のために、事態を大きく動かす可能性を持っているのは、自分なのだ。

すぐにレーンへ駆けつけることのリスクとは、自分がファームするための時間を失って敵ジャングラーに後れを取ることだったり、もしかするとバフを持っていられる時間を無駄にするかもしれないことや、そして(敵ジャングラーのルートによっては)2つ目のバフを取られてしまう可能性のことである。自分の選択肢を慎重に検討しよう。バフを盗まれるリスクが低いのであれば(たとえば、敵ジャングラーがShyvanaで、2個目のバフを取った後にマップのそちら側にいることが予想できる)、問題としているレーンに一言二言警告しておくのが、事故を防止する観点として、自分ができる最善の行為だろう。もちろん、味方のレーナー(たち)がバフをインベードから守ろうとしてバフに接近しており、バフにワードを置こうとしている場合は、好きなようにしてよい──だが、自分の立場からのコミュニケーションと、彼らとの協働が必要である。

こういった方法で自分のジャングルを守るためには、敵ジャングラーの動きについて積極的に考えていく必要がある。彼らがいつどこにいて、何をしているのかを予測するのだ。敵ジャングラーのタイプ(リンク先は英語記事)から、彼らがどのようなスタートを切るのかを予測するのは、最も簡単なことだと思う。これにより、敵が行きたい場所について見当をつけることができ(たとえば、ファームで強くなるジャングラーは、自分のジャングルに籠もってファームを続けたいだろう)、そこから敵が実行する速度を判断するのは、一般的にとても簡単なことだ。もちろん、個々人によってジャングルのプレイングが異なるということは重要なことであり、敵が起こした事態に対応するということが大事である。たとえば、Yiはファームを続けて育ちたいジャングラーだが、彼が青側のゴーレムキャンプにいて、botレーナーたちが2人とも低ヘルスの状態であることに気づいたら、彼はモードを切り換えて、チャンピオンを餌にして育とうとするだろう。Yiがゴーレムのところにいることを知らせるには、botの体力が残り少なくなってしまうエンゲージに入った時、Yiがbotの戦場に到着する前に撤退するよう、pingを打つことだ。敵ジャングラーがいる場所を常に「知らせるだけ」ということは難しいように思えるが、彼らのファーム速度やジャングルのスタート地点、最後に見かけた場所を正確に把握することができれば、自分の予測精度を研ぎ澄ますことができる(彼らを見かける頻度が少ないほど、精度は下がる)。


街で一番騒がしい場所


敵ジャングラーの位置をどこと考えていようが、実際に行動を起こす場所というのは、自分が行きたい場所でしかない。結果を大きく動かせるからという理由でLv1ファイトをしたいと思うのと同じように、レーニングフェーズの間は他の戦闘に参加したいと思うだろう。どこで戦闘が始まるかを正確に把握するのは難しいが、低ヘルスな状態のチャンピオンがいるとか、サモナースペルを消費したチャンピオンがいるとか、そのレーンで既にキルが起こっているとかいう場合には、片方がアドバンテージを求めるために動くのはほぼ確実であり、戦闘が始まるだろう。ジャングルでのファーム中に、レーンの様子をチェックするのが重要だというのは、このためである。ファームの片手間に、ヘルスバーを頻繁にチェックしよう──この情報によって、大事故を防ぐために正しい場所へと行くことができるのだ。時には状況を引っくり返し、逆に敵チームとっての大事故を作り出すことができるだろう。

味方のbotレーンがダブルキルを献上しようとする時、すぐにそれを止めるための行動を予定に入れるのは、非常に安全な賭けだ。レーンにおいて、味方を助けることと、自分の存在が何の利益にもならないこと(レーンが負けることとは全く違う)の違いを理解するのは難しい。どういう時にどちらなのかを決定する、厳密なルールというのは存在しないが、大まかに何となく察しなければならない──だが、味方レーナー(たち)に加えて自分のultimateを使い、何も得られなかったのであれば、何も得られなかったという傷の止血に努めることが、自分にできる限りの全てだろう──他レーンの味方の状況によってはこれを行う価値はあるかどうかと、問題が生じたレーンを自分なしでどれだけ安全にやり繰りするかをも探っていかなければならない。

敵に後れを取っている時は、それを取り戻すために大きなチャレンジを行っても、効果的な結果を得られることには繋がらないのが普通だ。botがダブルキル獲得を諦めようとしている時、自分のgankが1人にしか決まらず、それでもレーンを互角に戻したいと思う場合、再度のgankが必要になるだろう。敵よりも成長が遅れている時に大きなプレイをしようとする時は、極限まで注意して行動しよう。最初の目標をスルーしてしまわないこと、そしてチームメイトたちが最初の目標を完遂することに100%の確信を抱けない限り、2番目の目標へと進まないことだ。ゆっくりと差を埋めていこう。プロセスを大きく飛ばしてしまえば、悲しい結果に終わってしまう。自分が敵チームより弱いが、それでも大きなプレイによって飛躍しようとする時というのは、何も得られない状況へと飛び込もうとしているか、さもなければバックファイアによって自分が火傷してしまうかの、どちらかのリスクを負っているということだ。


Gankが失敗する時


Gankにおいて、ダイブする価値があるのかを決めなければならない時は多い。敵がダイブしてくるのかして来ないのかを判断する時、プレイヤーは2つの非常に重要なことを忘れてしまうことが多い。サモナースペルと、ジャングラーの位置だ。敵ジャングラーがどこにいるのかがわからない限り(もしくは位置を推測できる根拠がない限り)、短絡的かつ単純なダイブというのは全てが迂闊な行動である。おそらく取れるであろう1キルのリターンより、敵に複数のキルを献上してしまうリスクの方が重いからだ。私たちが忘れてしまうことの多いもうひとつのこととは、サモナースペルとは予想されるシナリオの結果を変えたいがために使うものであって、単に自暴自棄になったから使うものではないということだ。1体の敵がFlashでタワーの下に逃げ込んだ時というのは、相手にはまだ奥の手があると見ていいだろう。それはダイブを受けてこちらが得るキルと交換してもかまわないものであるはずだ。つまり、自分がダイブすると決めなければ手を引くのが最良であり、そのような敵に対処するためには、こちらにも奥の手が必要になってくる。

ジャングラーの位置とサモナースペルを結びつければ、失敗に終わりそうなダイブがどんなものなのかを、瞬時にして理解することができる。敵ジャングラーの位置がわからずに、FlashとBarrierのあるVayneにダイブしようとしている場合、Vayneは2つのサモナースペルを使うことで、triple killを獲得するための大きな猶予をジャングラーに与えることができる。さらにはこれがどんな結果に終わろうとも、Vayneは生き延びてしまうだろう。このため、gankに行く前にジャングラーの位置を推定するのは重要なことであり、また敵のサモナースペルに対しての対応も決める必要がある。敵がサモナースペルを使ったか使わなかったかで、追撃を続けられるかが決まるからだ。また、サモナースペルを使われた後の状況についても、再検討することが重要だ。たとえば、VayneのFlashに対して対応できる準備があっても、Vayneがタワーの下に逃げ込んだ時にはFlashを温存することができるが、一度彼女がFlashでタワーの下に逃げ込んでしまった場合には、後退してまたの機会を待つのが良いだろう。対戦相手に対して敬意を持とう。自分が敵の立場であれば、自分は敵を突き放せることを理解し、相手のそのようなプレイを非難しないようにしよう。


結論


結局、レーンのフィードを止めるためにジャングラーにできることはたくさんあり、負けているレーンを勝っているレーンに変えることもできる。だがそれには、先を考えることが要求されるのが普通だ。一般的に、負けているレーンを助けるのは良いこととされるが、そうする時は、負けているレーンと一緒に負けてしまい、一緒に腐っていくということがないよう、注意深く取り組もう。負けているレーンを放置して、彼らには完全に犠牲になってもらう……そういうことも、時にはあるということだ。だが最終的には、単純に勝つことのできない試合になることもあり、勝てる試合のビジョンを描き出すことのできる時点までで、メンタルに影響を受けないようにすることが重要だ──早すぎる決着を望むことは敗北を呼ぶ。そうすべきではない。

まだ読んでいないようであれば、このシリーズの前の記事をチェックすることをお勧めする。ジャングル入門初級編初級編その2中級編中級編その2だ。初級編はgank関係、初級編その2は(最初は)ファーム関係だ。大学の講義名と同じように、レベルに応じてより複雑なことを解説している(後の方の記事を読むには、前の記事の文脈を押さえていることが必要なのも同様だ)。また、実践できることも同様に、高度になっていっている。


著者について


不平不満を口に出すのではなく、学び続けることでSilver 4からPlatinumに到達した、サポートメインプレイヤー。続けていけばすぐDiamondになれると思っている。人に教えることが好きなので、Platinumに到達した時のことについて記事を書くことにしていて、できる時にはSilver対Platinumの試合をプレイしている。ひどくくだけた感じの人間なので、どう思ってくれてもかまわないし、何でも聞いてほしいな。


原文
Cloth5 | Jungling 301: Disaster Prevention and Relief by BlueNoseReindeer

※この翻訳記事は、Cloth5.comさまの許諾のもとに翻訳しています。
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